ん?


ちょっとまって!


球技大会!!


そうだった!!球技大会だよ!!


「柊くん!柊くんたちのチームは?柊くんいないと困るよ!早くみんなのところに…」


すっかり忘れていた。


だんだんと思い出す、さっきまでの記憶。



「ん…今は静音が心配だからいい」


「いや、私は平気だよ!横になったら随分よくなったし…」


「だけど…」


「あれ〜?柊くん、いつになく駄々こねるじゃない」


「先生には関係ないでしょ」


確かに…。
先生の言う通りだ。

普段の柊くんならクラスのことを考えてすぐにでも体育館に向かうはず。


「いい?柊くんがここにいても緒方さんのためにできることはありません。早く緒方さんの分まで球技大会頑張ってきな〜」


先生はそういうと、柊くんの背中をポンっと叩いた。