「お疲れ、静音」
「ひ、柊くんも、応援ありがとうございましたっ」
私たちのチームも無事一回戦を通過。
一番に声をかけてくれた柊くんにお礼を言う。
自分がこんな風に応援してもらえる日が来るなんて。
考えたこともなかった。
柊くんたちだけじゃない。
ほかのクラスメイトたちからもハイタッチしてもらったりして…。
すごく嬉しかった。
「次も頑張ろう!」
鈴香ちゃんがそう言って、私の腕を真上にあげた。
「緒方さん」
えっ、
名前を呼ばれて後ろを振り返ると、そこには私のチームリーダである増田くんが立っていた。
前髪がよく見える爽やかな短髪は彼によく似合っている。



