「よーしっ!AチームBチーム、どっちも優勝するぞー!!」
クラス全員で円陣を組んで、柊くんが活気ある声でそう言った瞬間、
「おー!!」
と、柊くんに負けないクラスメイトたちの大きな声が響いた。
「静音っ!」
っ?!
「柊くん…」
円陣が解かれた瞬間、柊くんが私の元へ走って着た。
少し前はみんなの前では苗字で私のことを呼んでいたのに。
今はどこでも関係なく私の下の名前を呼んじゃう柊くん。
ほら…また周りの女子たちがこっちを見てるよ。
「大丈夫だよ。ちゃんと見てるから。まぁ、俺も静音とおんなじチームが良かったけど」
「っ、」
もう、柊くんったら…。
そういうことをやっぱりサラッと言っちゃうから、周りの女子たちまで顔を赤く染めちゃってる。
言われてる私はきっともっと真っ赤だ。



