学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます






「よーしっ!張り切っていこー!」


いつも下ろされている金髪ヘアを今日は気合を入れてポニーテールにしている鈴香ちゃんが拳を掲げてそういった。


「おぉー!気合十分だな!高城!」


泉先生もなんだか嬉しそうだ。


はぁ…。


今年は楽しい球技大会になるかもって期待してたのに…。


鈴香ちゃんと柊くんの着ている青色のゼッケンを見つめて、心の中でため息をつく。


柊くんの隣にいる土田くんだって、青色のゼッケン。


なんで離れちゃうかな…。


昨日のチーム決めのとき、不運なことに4人の中で私だけがAチームになってしまった。


そしてもう一つ…。


キューっと絞られるような下腹部の痛みを感じて、さりげなくお腹を抑える。



まさか…こんな日にやって来るなんて。