「あ、私運ぶの手伝うよー!」
突然、鈴香ちゃんは立ち上がると、柊くんを追いかけるようにして部屋を出て行った。
あぁ、そっか…。
女の子なら普通、ああいう気の利いたことできなきゃいけないよね。
鈴香ちゃん…そういうの得意そうに見えないのに…。
私より先に鈴香ちゃんが動いたことが、なんだか自分の中で悔しいって思ってしまう。
なにこれ…。
別に鈴香ちゃんとなんの勝負もしていないのに。
「緒方ってさー」
「えっ、」
シーンと静かだった部屋に、土田くんの部屋が響いた。
今、柊くんと鈴香ちゃんはキッチンにいるから、私と土田くんはこの部屋で2人きり。
2人っきりでしゃべったことなくて、急に緊張してしまう。



