「もしかして、kisekiの?!」
「うん。試作品だよ。味見して欲しいって店長が」
「うわー!!嬉しいっ!!」
「ご飯食べた後に食べよ。冷蔵庫入れとくね」
「うんっ!ありがとうっ!」
今日は何ていい日なんだろうか。
悠ちゃん、実は高校の頃からケーキ屋さん『kiseki』でアルバイトをしているんだ。
だから、こうやって余ったケーキとか試作品を持ってくることはあるんだけど、
最近はなかなか持って来なかったから、すごく嬉しい。
しかもまだ世に出ていない試作品!!
「よかった」
「へ?」
悠ちゃんが突然、私の頭にぽんと手を乗っけた。
「静音が楽しそうだと、俺も嬉しい」
「……っ」
悠ちゃん…。
どこまでも優しいお兄ちゃんだな。
「ありがとうっ、悠ちゃん」



