「沙希は買い物?」


「うん。朝ご飯」


そう言ってほほ笑む。


白い肌が朝日に輝いて見える。


俺たちは2人で並んで歩き出した。


自転車が邪魔だと、この時ばかりは感じていた。


「澪、用事ってすぐに終る?」


「どうかな。時間かかるかも」


警察に相談したことなんてないから、どのくらい時間がかかるかわからない。


けれど、説明するだけでもある程度時間が必要だった。


「そっか。あのさ、その用事が終った後ってなにかある?」


少し頬を染めてそう聞いてくる沙希に、心臓がドクンと跳ねた。


「いや、別にないけど……」


「それなら、一緒に買い物でもしない?」


「買い物?」