「クレープ?」


俺は思わず眉を寄せてしまった。


甘いものは嫌いじゃないけれど、そういうものは女子2人で行けばいい。


「澪も一緒にどうかな?」


沙希の言葉に俺は瞬きを繰り返した。


「なんで俺が?」


思わずそう聞いていた。


当然の質問だと思う。


「え、えっとね……」


沙希はモゴモゴと口を動かすだけで言葉にならない。


俺はスミレへ視線を向けた。


スミレは俺の席まで歩いてくると「つべこべ言わずに一緒にクレープ屋に行くのよ」と、言って来た。


なんだそれ。