これは間違いなく今日の休憩時間中にエイトが撮影していたものだった。


2人はじゃれ合うようにしながら教室を出て行く。


そしてひと気のない渡り廊下へと移動していた。


左右を壁で覆われ、出口と入口には扉がある隔離された空間だ。


おまけにほとんど生徒たちが行き来することのない渡り廊下。


そこまで来てカメラがどこかに固定されたのがわかった。


渡り廊下の左右には花を飾っている棚がある。


きっと、そこに立てて置いたのだろう。


カメラの中にエイトの姿が映し出された。


もちろん顔にはモザイクがかかっているけれど、毎日一緒にいるからその背格好だけで十分にエイトだと理解できた。


2人の影が重なり合った瞬間、心臓がドクンッと大きく跳ねた。