深く切られた傷は真っ白で、一呼吸置いてから思い出したように血があふれ出す。


白い肉を真っ赤な血が覆い隠して行く。


ポコポコとトウモロコシのような形をした人の脂肪はあっという間に見えなくなった。


血は傷口から溢れだし白い腕を流れて行く。


その血を追いかけるようにカメラが角度を変えた、その時だった。


見覚えのある制服が画面上に映り、「え?」と、声を上げていた。


全身にたぎっていた血が一気に冷めて行くのを感じる。


ほんの一瞬のことだったから俺の見間違いかもしれない。


そう思い、動画を少し戻して再生した。


やっぱり見たことのある制服だ。