まるで小学生みたいな扱いだと思ったけれど、その手の動きに落ち着く事ができた。


正当防衛か……。


《マッドマン・ムービー》関連だから、捕まる事もないのだろう。


クラスメートを包丁で刺したのに、とても不思議な感覚だった。


「池田先生、俺の中に悪魔がいるんです」


「悪魔?」


突然話出した俺に池田先生は目を丸くした。


けれど丸椅子をベッドの横まで移動してきてちゃんと聞いてくれるようだ。


「人を殺してみたい。グロいものを見たい。そんな感情をずっと持っていたんです」


「そのくらい、君たちの年齢ならよくある事よ」


「でも、最近その悪魔が顔を出す事があるんです。純也を刺した時も、そうだった……」


冷静になって思い出すと、少しだけ自分が怖くなる。


明日にはもっと過激な事をしようとしているのが夢のようだ。