「おはよう」


立花に挨拶をしてから、エイトと真央の姿を探した。


2人とも肩を並べてのんびり歩いてくるところだった。


計画を考えるようになってからも、2人の様子はほとんど変わらない。


「バスの席順は自由でいいらしいけど、俺たち4人はバラバラに座ろう」


「そうだね。いつも通り仲の良い人同士で座った方がいいと思う」


俺の言葉に立花が頷く。


「連絡はスマホを使ってすることにしよう。でも音は出さないように」


エイトが言う。


真央だけは不安げな表情を浮かべている。


けれど、エイトが一緒だからきっと大丈夫だろう。


今日は到着後、隣あった宿舎に入り眠るだけだ。


夕飯の支度からなにからなにまで生徒がするらしいけれど、そんなイベントのことなんて正直どうでもよかった。


明日の授業が待ち遠しい。


俺はそう思っていたのだった。