立花の口から出た『殺害』という単語に真央が息を飲んだ。


心なしか青ざめている。


「教室に入る前にスマホは取り上げられているから、決行するなら授業が開始してからの方が安全だな」


エイトが立花の話に感心したように頷いてから、そう言った。


「そうだね。授業が始まったってトイレくらいには行けるだろうから、その時に職員室にいる先生を殺害する」


「先生は教室で授業してるんじゃないの?」


真央がそう言った。


立花がすぐに左右に首をふる。


「プリントをちゃんと見てないの? 先生たちは常に教室にいるわけじゃない。あくまでも生徒が自主的に勉強する時間を与える合宿なんだよ」


授業中、先生は教室にいない。


生徒たちはスマホも持っていない。


絶好のチャンスだ。