「隔離空間はどうやって作る?」


「それを強力してほしいんだ。1年生全員が参加する合宿だけど、教室はそれぞれで異なっている。自分たちのクラスだけ隔離できれば問題ない」


「それは問題だらけよ」


そう言ったのは立花だった。


さっきまでうつむいていたのに、俺の話を聞いている間にまっすぐこちらへ視線を向けている。


「1つのクラスで騒ぎが起これば、他のクラスだって気が付くでしょ。合宿で使われるのは木製の古い建物だって聞いたから、音が遮断されることはない」


スラスラと言葉を発する立花に、今度は俺が驚く番だった。


てっきりやめるように説得されるものだと思っていた。


「やるなら、1年生全員を巻き込まなきゃ」


「全員って……」


真央が呟いた。


「幸いにも先生はクラス分の4人しか参加しない。あとは保険の池田先生だけ。生徒数は4クラス合計で150人くらいいる。


最初に先生を殺害するなりなんなりしてから、あたしたちが建物の鍵を管理する。そうすれば生徒たちばかりの隔離空間ができあがるでしょ」