☆☆☆

昼休みになり、俺はエイトと真央と立花の3人を渡り廊下に呼び出した。


1人だけ異質な立花は居心地が悪そうだ。


「なんだよ俺たちに話って」


エイトは窓から下を覗き込みながらそう言った。


今日はイジメは行われていないようだ。


「単刀直入に言う」


俺は面々を見回してそう言った。


「俺は《マッドマン・ムービー》に動画を投稿したい。誰も撮影できていないような、スゴイやつをだ。昨日の3人が加わってくれれば更にすごいものが撮れるかもしれない」


俺の発言に驚いた顔をしたのは立花と真央だけだった。


エイトはこちらを見てニヤリと笑う。


「コンテストの賞金は今1億1千万まで跳ね上がってるよな。《マッドマン・ムービー》に法律は適用されない。どんなものでも撮影できる」


エイトがスマホを取り出してそう言った。