俺はとっさに沙希から視線を外していた。


カエルの解体動画を見た時のように体中に熱い血液がめぐるのを感じる。


いつかこの手で沙希をカエルのようにしてしまうのではないかという不安があった。


「ほら、2人とも席に戻れよ」


俺はそう言い、沙希の手からスマホを奪ったのだった。