笑いながらそう言ったのだ。


「これは本物です! ここに映っている子は俺のクラスメートだったんです! 葬儀にだって行きました」


動画を信じたくない気持ちはわかるけれど、これは本物だ。


「嘘はやめた方がいい。業務妨害になるぞ」


警察官はしかめっ面をしてそう言った。


「嘘じゃないんです! もう一度、よく見て!」


再び《U》の動画を再生させようとしたところで、警察官に静止された。


「わかったから。そういう動画があることはちゃんと調べてあげるから」


警察官はそう言い、歩き出す。


「本当なんです! これは偽物じゃない!」


その背中へ向けていくらそう言っても、もう振り向いてくれることはなかったのだった。