楪と京極

月伽咲学園。

美夜兄と結兄の母校であり、家が結構な支援をする学園。



家から近いといえば近い距離にある。



だがやはり、のんびり行くと時間が経ってしまったらしく、

玄関口に入る頃には門が閉まるのが視界の端に見えた。



…とりあえず来客用の下駄箱を使った。



そのまま理事長室に向かい、入る。



ーガチャ



「あーやっと来たー」



のんびりというか、怠そうというか、そんな伸ばし口調の杏の声がし、

事実室内には杏ともう一人、桜が居た。



杏。飾山杏。



相変わらずの肩につくかつかないか程度の髪を後ろでテキトーに括った黒髪。

焦げ茶の眠そうな目、銀縁の伊達眼鏡。少し大きめの白衣。




「ギリギリ」



宮本桜。



マッシュショートの明るめの茶髪に、切れ長の黒目。

両耳に黒いリング状のピアスをし、今日も白シャツが映えている。



二人共自他共に認めるイケメンだ…ん?



理事長の机に肘をつき、椅子に座る桜。



こちらから見てその手前の、応接が出来るよう向かい合わせのソファ。

その向こう側に座る杏。



そして…。



「…」

「…」




長く艷やかな金の髪。

黄金色の綺麗な澄んだ瞳。



全体的に華奢で色白の綺麗な肌。



思わず絶句した。

と同時に、見覚えがあるのを思い出す。