「何のこと?
一言も男の子が本を読むなんておかしいとは言ってないけど」
「言ってるじゃないか、言外に。
まぁ、いいや」

それほど気にすることでもなかったので、さらりと流した。



「ねぇ、君何組?」

咲来の隣に座って問いかける。もちろん、彼女との間はあけて座る。


「え?」

急な質問に驚いたようで、もう一度訊いた。


「クラスだよ、何組なの?」
「クラスを聞いてどうするの?」

初めて会った奴に訊かれたらそうなるよなと内心苦笑しながら、理由は答えずに「いいから、教えてよ」と言った。



「……3組」

渋々という感じで答えが返ってくる。


「じゃあ、隣だね。
俺4組だから」