篠突ク雨ニ謳フ

兄貴である「宗介(ソウスケ)」が病に倒れた。



兄貴は生まれつき体が弱く、病気にかかりやすくしかも治りにくい体質。



そんな兄貴に降りかかった病…



「血核」だ。



流行っていた「結核」に似た症状が出るこの病気、実は結核と見分けがつきにくい。



ただ一つ異なるのは___



「血を吐くが、どんなにもがき苦しんでも死ぬことができない」



当時の「不治の病」。



治らないし、死なないから「不死の病」とも呼ばれてたっけ。



まあとにかく家継ぎである兄貴が病に伏してしまったため、御劔家には剣を持つ輩がいなくなった。




剣道の家元、という家柄上そんなことはあってはならない。



家族を守る為、家を守る為___




数え年十五の「千代」は剣を持ち、「俺」もとい「或都」になったってわけ。