そうして、無言のまま2人には重い空気だったんだろうが、私には思考を巡らせる時間だったので良い時間をもらった。



屋上まで上がり、扉を開け中に入ると、
何故か泣いてる恵と、それを囲うようにしつつ、こちらに敵意を向ける晃に、睨む零、智、そして目を泳がす凌。



どうしたかと思っていれば、



結弦「い、ちご」



と視線の方向に居たのは、屋上の自販機で買っただろうジュースを持った女子生徒だった。



それはとても怯えていて、泣きそうな顔つきだった。



恵「怖いよぉ、苺がまた姫辞めろってー」



と、まるで私達に教えるようにして言った恵。



ん?



アイツ、泣いてる振りして完全にニヤついてるぞ。



私は一瞬のスピードで恵の事を写真に納め、ポケットに何事も無かったかのようにしまった。



全員、苺に視線が行ってる為全く気付いてないらしい。