だが、まるで無かったかのように、



恵「そろそろ学校行こっかー!」



と、歩き出した恵に続く凛王。



蒼空「では結弦様、僕達は少し距離を取りますので」



そう、結弦様の返事も聞かずにこちらを向いた蒼空。



結弦「う、うん」



どこか寂しそうに、悲しそうな感じで智達の中に入った結弦様と、5メートル程距離が出来たとき、蒼空が歩き始めた。



それに合わせ、私も歩く。



蒼空「気付いたか?」



「何に」



素を出す蒼空と、偽りのままの私。



蒼空「………俺の前で疲れないか?偽ってて」



別に、今の所蒼空は敵にはならなそうだ。



「それもそうだな」



作り笑いも辞め、声音も戻す。