「一緒にバンド始めよう」

一人の女子生徒は俺の前に手をさし伸ばした。

何がなんだか、よく分からなかった。

だが、俺はその『バンド』っという言葉が嫌いだった。

「・・・。俺は無理だ。他をあたってくれ。」

俺は、きっぱりと断りその子の横を横切ろうとしたその

時。

彼女は、俺の手を思いっきり掴んだ。

「何がなんでも、入りなさい!!」

そんな無茶苦茶な!?

その子は、俺の手を握ったまま走り出した。