「ヤバくない?!全然倒せないよ?!」

ゆまゆまが言いながら何度も攻撃をするがダメージが少ない。

「どうする?このままじゃ全滅だよ?!」

「大丈夫だ。僕にいい考えがある。」

私が不安気に言うときびさんがみんなに提案した。


「それいいじゃん!やろう!」

「俺も賛成!」

「ゆまゆま頑張っちゃうぞー!」

「それじゃ、やるか」

きびさんの作戦を聞き、一斉にみんな動き出すと、ドラゴンをみんなで囲んだ。

そして稀綸が呪文を唱え始めた。

その間に3人でドラゴンを攻撃する。

「行けるぞ!みんなどけ!」

稀綸の声を聞き、みんながドラゴンの周りから遠くへ行く。

「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

稀綸はドラゴンの眉間を狙い剣を振り落とす。

するとドラゴンは苦しそうな声で叫ぶ。しばらくすると、ドラゴン動かなくなりパタリと倒れた。

「やっ…………やった!」

「よっしゃー!」

みんなが嬉しそうに喜ぶ。

「さっすがきびさん!作戦通りだね!!」

私はきびさんに嬉しそうに言った。

「まぁな!でも本当に出来るとは思わなかった…」

きびさんは少し不安だったらしい。

でもクリア出来て、よかった。

本当にきびさんはすごい。

それに稀綸の最後の一撃は凄かった。

さすがリーダーだ。
ゆまゆまもそれまでの攻撃が良かったから、ドラゴンを倒すことが出来た。

みんな凄い。

それに比べて私は…。

いや。こんなことを考えない方がいい!

無事にクリア出来たんだ!

「じゃあみんな帰るか!」

稀綸が言うと、みんながクエストから出てきた。

いつものようにチャットルームへ移動して雑談をする。

すると、ゆまゆまがあることを言い出した。

「今日の超難易度クエストクリアを記念してさ。リア凸しない?」

「「「え?」」」

リア凸とは、現実で会うことだ。

私はそんなことしたことが無いし、本当に出来るのかさえ不安だった。

「なんでそんな急に?」

私が聞くと、ゆまゆまは、

「前からやってみたかったんだよねー!珀とか見てみたいし!」

と軽く言われてしまった。するときびさんが、

「まぁみんな東海に住んでるって言ってたし、会えないことはないよな。やってみる?」

と言った。意外にもきびさんは乗り気らしい。

「いいじゃん!俺もやりたい!」

稀綸が嬉しそうに言った。

「ならやる?」

私は、この流れを切りたくないと思い言ってしまった。
本当にこうして良かったのか不安だったが、リア凸をすることになった。