「あたしは夢にみた共学だし、絶対彼氏作るから!」


「頑張って」


「じゃなくて!あたしはガンガン男の子と話すし、そこに千花も混ぜるからね!」


「はぁ……」



そうくるのはわかっていた。
でも、ちゃんと話せなくて日奈子に迷惑をかけたりしないだろうか……そんなことばかり頭をぐるぐるしてる。



「ダメな時はちゃんと言って?その時は離れるから!でも逃げてばかりじゃなくてちゃんと克服しよう」


「うん……」


「千花はかわいいからさ、きっとモテると思う」


「……モテなくて、いい」



そんなんで他の女の子に嫌われるくらいなら、男の子なんていらない。



「言うと思った。でも、あたしは離れないから、ね?」


「うん」



小学生の頃とは全てが違う。
周りにいる人たちも環境も。

だから大丈夫だと言い聞かせる。



「前とは違うから。ね!」



日奈子がいれば、頑張れる気がする。