2度目の初恋も、君とがいい

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「あたし部活ー!」


「俺もだ!」


「俺も今日用事あるからじゃあな!」



3人ともそそくさと教室を出ていった。



「はや……」



誰からも〝誕生日おめでとう〟なんて言われなかった。

永人にも日奈子にも昨日のことを聞けなかった。
たしかにあそこで見ていたはずなのに、二人とも何も言わなかった。

やっぱり付き合いはじめたからなのかもしれない。



「瑠衣くんだけかな……」



今日の朝、目を覚ますと瑠衣くんから〝誕生日おめでとう〟ってLINEがきていた。

誰にも言われないのは寂しいから、1人にでも言われたことがすっごく嬉しかったんだ。



「帰ろう……」



はぁっとため息をついて、とぼとぼと教室を出る。

今日くらい、素直になりたかった。
聞きたいことを聞きたかった。