2度目の初恋も、君とがいい

「永人くんの気持ちは永人くんにしかわからないけどさ、千花の気持ちはハッキリしてんだろ?」


「……うん」



あたしの気持ち。
それはなにがあっても揺るがない。
永人のことが好きだという気持ち。



「じゃあ迷うな。永人くんだけ見とけ」


「そう、だね……」


「たとえ彼女がいたとしても、無理に諦める必要はないんだ」



あたしの頭に手を乗せる。



「うん……」


「おまたせいたしましたー」



あたしたちの頼んだ料理が運ばれてきて、頭の上から瑠衣くんの手がなくなる。

瑠衣くんの手は昔から変わっていない。
上に兄弟がいなかったあたしにとって、お兄ちゃんみたいなものだ。



「ほら、食べて元気出せよ」


「ありがとう」



瑠衣くんに返事をして、運ばれてきたハンバーグにナイフを入れる。



「あ、おいしい」


「だろ?ここなかなかの穴場なんだよ」



嬉しそうににっこりと笑う。

あたしの反応に満足した瑠衣くんは、自分も食べ始める。