「お、いいぞー。なんかあったんだろ?」



あたしの頭をくしゃっと撫でる。



「瑠依くんにはお見通しだね」


「幼なじみなめんなよー?小さい頃から千花のこと見てんだから」



男の子が苦手になる前からあたしを知ってる人。
男の子が苦手になってからは、前の学校の人に会うことはほぼなかったので苦手になる前とあとを知ってる人は珍しい。

家族以外では瑠依くんだけかもしれない。



「車とめてるからさ、あっち」



アーケードの横にある駐車場を指さす。



「あ、うん……」



あまりあっち側には行きたくないけど、仕方ない。

瑠衣くんのあとについてあたしも歩く。



「なぁ、千花が元気ないのってもしかしてあれ?」



アーケードの入り口に差し掛かったとこで瑠衣くんが足を止める。



「あ……」



さっきみたお店とは別のお店で、さっきよりも近い距離で話す二人の姿。