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「は?」



目の前で起こってることに頭が追いつかなくて、ただその言葉だけが口から出る。



「だから……好きって」



目の前で顔を赤くしてる千花に、これは友達としての〝好き〟ではないと頭が追いつく。



「俺……」



〝も〟と続けようとして、ハッと我に返る。

俺と付き合えば、いつかは俺が千花に告白した男だとわかる時がくる。
その時がきたときに、トラウマを思い出させることは避けたい。

だから、それなら俺が……──



「ごめん、千花のことそういう風に見たことないんだ」



平然を装って口から出たデマカセ。



「そっ……かぁ……」


「ごめん」



目の前であからさまに傷ついた顔をしている千花の頭を撫でたかった。

〝俺も好きだよ〟
と自分の本当の気持ちを言ってしまいたかった。