「……更科くん」


「お前の中に俺がまだいるなら付き合ってほしい」


「いる!いなくなったことなんてない」



顔を思いっきりあげるとぶつかる視線。



「一緒だな」



フッと笑ってあたしの唇にキスを落とす。



「もう、迷わないから」



大学の入学式。
あたしにとっては忘れられない日になりました。



「好き!最初からずっと好き!」


「ありがとう。自分の気持ちに全然気づけなくて、たくさん傷つけてごめん」



更科くんの言葉に思いっきり首を横に振る。



「こうして好きになってくれたから、全部チャラだよ」


「かわいいこと言ってくれんのな。ほんと」



くしゃっと頭を撫でられる。



「俺が東京出ること決めたの、もしかしたら会えるかもって思ったからなんだよ」



嬉しい言葉のあともう1度口付けをしてくれた。



「もうずっと大好き!」



失恋覚悟で告げた言葉。
こんなに暖かく返ってくるなんて思ってなかった。

これからもずっと大好きだよ。

-Fin-