「飽きたんだよ、サッカーに。 昔からずっとやっていたけど、そろそろ飽きたんだよ」 「そんな……だって、昨日だって楽しそうに……」 「俺の何が分かるわけ? 楽しそうにしていても人間、頭の中で何考えてるかなんて分からないんだよ」 「っ。何よ、それ」 颯斗はサッカーをしている時が1番輝いて見えた。 でも、颯斗にとってその程度のものだったの? 「分かった。 飽きちゃったなら仕方ないよね」 私は小さな声でそう言って、教室に帰った。 納得なんてまだ出来るわけない。