「いったーい祐希!え?俺また邪魔しちゃ…った…系……」
その男は私の存在に気づくと目を見開かせた。
「あー…これはヤバイ」
そう霧矢さんが呟いた言葉に何が?と聞くまもなく、男が瞬時に消え、腰に威圧感を覚えた。
「うっ…苦し…」
何が起こったの…
「女の子だぁぁぁぁぁ!!!!」
なっなに!?
私のことっ!?
「ねぇ、名前はっ?胸のバストどれくらい?結構あるね?てか、キレイだね!モテるでしょ?はー…うめき声綺麗だったね?あ、メアドは?連絡先も教えて?こんな美人この世にいたんだね?日焼けとかしないの?てか、この後予定ある?俺とホテル行かない?」
一気に質問攻めしてきた男にあたしの頭はもうグルグル。
とにかくセクハラで訴えていいかしら?
「俺の名前は、新 琉斗(あらた りゅうと)。君みたいな女の子ごっさ好み!」
「おい、こいつ口説いたら殺す」
ぇ…霧矢さんこんな口悪かったの…?
え…ちょっと待って…頭が回りすぎてついていけな…い…
混乱した私は、また静かに意識を失った。
