ふわふわ、ふわふわ浮く感じ。
久しぶりだな。人の温かさ。
「雅(みやび)…」
もう一度、あなたに会いたいと思ってはダメかしら?
私の背中にある古傷は、あなたがいたという最後の証。
あなたを守ったという証。
まただ…嫉妬と独占欲で胸が張り裂けそうになる…
こんなにも、好きなのよ。
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「ーーー!!!ーーーって!」
「ん…」
途中、大きな声で目が覚める。
「あっ、それだめっ!」
見慣れない天井。
体が柔らかいなにかに埋もれている。
そっと上半身を起こして状況を確認しようとしたら
「あー!那珠ちゃん起きたー!」
ーーーっ!!??
この声は!
荒木さん!
「やっとか…まあ眠ってくれたおかげで手間が省けたが…」
奥の方から北条さんがでてきた。
「ここはどこ?!」
