「えー…と?」
それでどうしろと?
「これで俺らは初対面じゃないんだろ?」
ニヤリと口角を上げる北条さん。
知らないわよ…
「あなた達不良なんでしょ?」
不良となんか関わったら世間に一瞬で知れ渡っちゃう…。
こうなるのは嫌だ…あの人がくれた歌を歌い続けなきゃ…
あの人に気づいてもらえない…
「え?当たり前でしょ?」
当たり前?
「てか俺らのこと知らないの?」
「え…朝ぶつかったぐらいじゃないかしら?」
そんな驚く?まさか自分たちがあまりにもイケメンだからって自意識過剰になっちゃったんじゃ…?
「え?黒狼しんねーの?」
ずっとスマホを弄ってた荒木さんまで驚きの顔をする。
「こくろう…?なに?新種の犬かしら?」
「くくっ…面白い奴拾ったぞ…」
ひひひ拾ったぁ!?
私は犬じゃないのよ?
「黒狼(コクロウ)は、暴走族だ。」
未だに笑ってる北条さんから驚きの言葉を吐かれた。
暴走族…???
えっ…尚更関わってはいけない…じゃない!
