愛花ちゃんのおかげで、
その後なにも言われず下校できた。
それから、放課後は連れまわされて
あれやこれやと他愛もない話をした。

「まあ、クラスでは安心しなよ。男も女もあたしに立ち向かう根性のあるやつなんて、いないから。」

『ふふ、愛花ちゃん、かっこいいね。』

「あんたのその可愛さは反則だっつの。」

『明日、大丈夫かな....』

もう学校中にバレてしまったであろう。
なにを今更、隠す必要があるのか、だもんね。

「才加ちゃんが朝は来てくれるんでしょ?で、そっからは教室。放課後はあしたならあたし大丈夫だし。」

『頼りすぎて迷惑になっちゃわない?』

「いいっつってんだから、甘えるの。」

友達の特権しょ、と笑う彼女。
頼もしい。
まるで
昔からの友達のように接してくれる彼女に
不信感なんてなかった。