「なんか最近東雲先輩、ぜーんぜん遊んでくれなくなったんだけどー!」

昼休みの食堂で
大きな声で下品に話す女の子たち。
話題の中心には東雲先輩の名前。

「こないだ超美人とふたりでカフェ居たし!しかもバイクの後ろ乗せて帰ってたし!」

「うそ!楓先輩ってバイクに女の子乗っけないっていっつも言ってたのに!」

「やっぱり顔か。やっぱり美人か。」

まさかね、と思いながら聞き流すけど
一緒にいた才加は
わたしと東雲先輩が会ってることも
どんな話したとかも知ってるので
なんだか楽しそうに目の前で笑っている。

「ほら。こないだ言ってた、彼氏の件もあながち本気かもだよ?先輩、ほんとに女の子と遊ぶのやめてバイトばっかみたいだし。」

『そんなわけーーー』

「高峰、隣空いてる?」

こそこそ話をしていると
叶くんとその友達たちが。
どうぞと言うと、隣にストンと座った。

「叶のクラスメイト?」

「ん。」