機内の冷たい空気が、頭を冷やす
ぽつん、ぽつん
雨がふりはじめるように
気持ちが滲んで浮かび始める
北山くんに指摘されて気づいた
ユキヤに対する僕の感情の正体
そんなユキヤに彼女ができた
ユキヤにとって特別な人
僕より大切な人
これからユキヤは
僕の知らない世界で
僕の知らない女の人と
笑って泣いて愛し合っていくのだろう
本当は分かってる
「彼女できたんだ!
おめでとう!
お幸せにね」
そう言わなきゃいけなかったこと
頭では分かっていても
心がそうさせなくて
「……ふっ……う」
涙がこぼれるだけだった


