「でもあれだからな亜実。もし響になんかされたら俺か母さんにちゃんと相談するんだぞ?」
コップにお茶をくんだお兄ちゃんは再び私の前に座ってぼそっとそう言った。
「え?なんで?響くんあんな変わちゃったけど昔と変わらずやさしいよ?お兄ちゃんどうしちゃったのさ」
おかしな事を急に言い出したお兄ちゃんがおもしろくてつい笑ってしまった。
「何もなければそれでいいんだけどね。念のためだよ念のため。
じゃあ俺レポート締切明日だから。」
私の頭をポンポンと叩いてリビングを出ていった。
お兄ちゃんは昔っから心配症なんだから…