< 響side >


「響?」


眠れずソファーでゆっくりしてた俺に後から誰かが声をかける。

この声が誰の声か嫌ほどわかる。


「…何?」

「別になんでもないけど……」

「あっそ」


田中は水の入ったコップを持って机を挟んで俺の前に座る。


「なんか、響と2人で話すの久しぶりだね。
私の事避けてたでしょ」

「は?近づくなって言ったのお前だろ。」


俺に関わるなって言っておいてよくそんな事言えるなこいつ。


「そうだけど、もういいかな〜って。」

「はぁ!?なんだよそれお前ふざけんじゃねぇぞ」

「ちょっと、声大きいみんな起きちゃう。
ちょっと外で話そっか」


そう言われて俺たちは別荘をあとにし少し歩いたところにある堤防に座った。