めんどくさい事って...なんだろう...?
口調からして馴れ馴れしい男、でもどこか雰囲気は優しかったから警戒心なんてものはなかった。
けど。
"めんどくさいこと巻き込まれる"
その言葉を流して男をずっと見ていたのが悪かったのかもしれない。
男の言う通りにさっさとどこかに逃げちゃえば嫌な現実を見ずに済んだはずなのに。
数分経ったその時現れた嫌な音。
ーーーーブォオオン!!!!
ーーーーブォオオン!!!!
聞き慣れたその音に、心臓が静かに脈打った。
「...やっと来たか...おせえよ...」
ブランコから立ち上がった男は、バイクのライトに照らされて不気味に笑っていた。


