ーーー刺激的な夜が始まる。
引き返すことの出来ない、私なりの復讐。
何台ものバイクを追い抜いて
先頭を走ってる圭のバイクの横スレスレを走る流。
「なんだ...てめえら?」
こっちに気づいた圭が、ハンドルを強く握りしめながら威嚇してきた。
どうやらヘルメットを被ってるせいで私だとは気づいてないみたい...。
「ふーん...てめぇか、夜季の総長ってやつは。
てめぇんとこの下っ端、毎回俺に喧嘩売ってきていい加減うぜーんだよ、どうにかしろよ」
さっそく圭に喧嘩を売る流。
圭の眉毛がピクッと数回動いた。
「...お前もしかして神庭流か?」
「んだおめえ、俺のこと知ってんのか!
俺ちょー有名じゃん!!」
「悪名高いぜお前...てめぇの”まとな”噂耳にしたことねーからな。
喧嘩売ってくる奴らのバイク必ず盗んでるんだろ、しかも乗り捨て、盗みとは暴走族よりタチが悪い不良だな」
「喧嘩売ってくる奴が悪いだろ。
この俺様に喧嘩を売るってことは...そういう事だ、覚えとけよな”総長さん”」
ーーーガンッ!!と流が圭のバイクギリギリまで近づいて長い足を伸ばしエンジン近くを躊躇いなく蹴った。
なんて怖いもの知らずなんだろう、流の行動に見てるこっちが冷や汗が止まらない。


