【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー



「お前の親がなんと言おうと、俺はお前を手放すつもりもないし、なんだったら奪う覚悟で行く」


「...うん」


「俺に...ぜんぶ任せて楽になれよムギ。
俺の世界はぜんぶ...ムギ中心で回ってるってこと、知っててほしい」


「...ありがとう、流」



ねえ、流。 私って弱いね。

流の方が辛いことをたくさん経験してるのに、私ばっかり泣いて流に縋(すが)って。


それでも流が私を甘やかすから...私は、その甘さにずっと、溺れていたいの。


手を取り合って、2人でマンションから出た。


流がいるから強くなれる。
流がいたから...強くなれた。


だから目を背けずに、流が隣に居てくれるなら
それだけで強くなれるから...。