流にはやっぱり、私が傍にいてあげないとダメみたいだ。


流のことだからどうせ、めんどくさいって理由でコンビニ弁当かカップラーメンで晩ご飯を済ませてたに違いない。


私と一緒に暮らしてた時は、私が流にちゃんと栄養のあるものを作って食べさせてたから、心配なんか...する事なかったのに。



そういえば流、前より少しだけ痩せたような気がする。



「流、ちゃんとご飯...食べてるの?」


「あー...食べない日の方が多いかもなー...作るのめんどいし、買いに行くのもめんどくせえし」



人差し指でポリポリと頬を掻く流は、心配してる私にバツが悪そうにそう言った。




「流のバカ...ご飯くらい...いつでも作りに来れるよ?わたし」


「バカ言ってんじゃねーよ。
そんなの、ムギの親が許すわけねーだろ」



親なんかより、ずっとずっと流の方が大事なんだから...。





「やっぱり私...今からでも流と一緒に暮らしたい」


「...んなの、ダメに決まってんだろ」


「だって...!」


「"だって"じゃねーよ。...俺をあんまり困らすな。
ムギのお願いでもダメなもんはダメなの」