結局...お父さんが気にしてるのは、いつも世間体の事ばかり。


私自身を心配してるわけじゃない...。


私が悪い男に捕まっても、きっとお父さんは


"お前が親の言う通りにしないからだ"で終わらせるんだと思う。



私は望まれて生まれた子じゃないんだ。


親は、ロボットの様になんでも言う通りにしてくれる子供が欲しいだけなんだ。



だったら私は...



「おい...っ!紬!!
どこへ行く気だ!!」



走って玄関に戻る私は、制服のまま靴も履かずに外に飛び出した。



家に居ることが苦痛でしょうがない。


お腹を痛めてでも産んだ私の幸せを願うなら


ーーーどうか、私に自由をちょうだい。



お母さんのお腹の中から飛び出したその時から
私は1人の人間としてこの世界にやってきたのなら


好きに生きる権利だって...あるはずでしょ?