「はあ...」
制服にぼたぼた涙が落ちていくくらい泣いてるのに
横で圭にため息を吐かれて色々と落ち込む。
...ちょっと、空気読んでよ、バカ圭。
「ほんと圭って無神経だし、乙女心分かんないよね...」
「なんで俺がお前の気持ち分かってあげなきゃなんねーの?」
「...」
「お前の隣に今いるのは流だろ?
あいつに分かってもらえよ」
カッコイイ台詞の次に
圭はポケットからスマホを取り出して誰かに電話をかけ始めた。
その相手が流だってすぐに分かった。
「ーーーおい、流大変だ、紬が変な男に絡まれてるぞ!!
俺だけじゃ人数が多すぎて紬を助けるのは無理だ、場所は××公園、すぐ来いよ!!」
突然大きな声を出す圭は
電話の向こう側に居る人に嘘をつく。
「ちょっ...!圭!!!!」
ベンチから勢いよく立ち上がってその嘘を止めようとしたけど。
圭の手が私の口を抑えて黙らせた。


