コンクリートでタバコの先を潰す流。
白い煙が空気の中に溶けていった。
「めちゃくちゃ怖かったんだろ?
それでもお前はそのめちゃくちゃ怖い事をやれた。
自分でやってのけたんだ」
「...っ...」
「勇気の使い方を少し間違えたな?
死ぬ覚悟がある奴はなんだって出来るはずだ」
「...」
「自殺はな、いじめより罪が重い。
自分で自分を殺す事になるからな、自分もいじめに加わった事になる。
そんなのやだろ?」
「...いや...だ。」
「だろ?
護る側のお前が自分を護らないでどうすんだよ。
お前までお前を攻めるな、なんも悪いことしてねーんだから」
「...っ...う...っ、」
苦しそうに泣くこの子に流は触れることだけは絶対にしない。
駄目だ、私まで泣けてきちゃった...
苦しみから逃れたいから自分を犠牲にするなんて
そんなの悲しすぎるよ...。
最後まで痛い思いしなくちゃいけないんだ...
ほんといじめって、残酷すぎる。


