【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






さっきまで勢い任せに説得してた私でさえ
言葉を失うほど、彼女の瞳が真っ黒すぎて、言葉が喉の奥の奥の方に引っかかって吐き出せない。




「...復讐するの、あいつらに、死んだ私を見てもらうの」



やっと言葉を発したかと思ったら、なんて物騒な。




相当追い詰められてたんだね...


普通そんな発想出来ないよ...。




「やっ...でもさ、よく聞くよ?
いじめてる側はいじめられてる側が死んでも痛くも痒くもないって」



「...」



「それって復讐になるの?
私は全然ならないと思う、むしろ逆だよ、相手を喜ばせるだけ」



「...じゃあどうすればいいの?
なにをすれば、あいつらに復讐できるの?」



「うーん...」



飛び降りないように繋ぎ止めるのに精一杯の私から出た言葉にとくに意味は無い。



だから質問されて困った。




復讐って...やり返す事だよね?



追い詰められてるこの子にそんな勇気ないと思うし...