【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






男子校の実態を隅から隅まで聞かされて、私のイメージしてる男子校とは真逆すぎる、流に夢をぶち壊された。




ほら、だってよくあるじゃん。



本当は女の子だけど
男装して男子校に潜入する漫画や小説。


流が言うには男子校はただのむさ苦しいところらしい...


そんな所をあんなキラキラした恋愛話に結び付けられるんだから
やっぱり女の子の妄想って凄い。



ていうか女の子自体
愛と妄想と妄想と妄想で出来てるんだなぁ...って1人で関心していた。





それからしばらくして


青色からオレンジ色に変わった空を見上げながら
「そろそろ帰るか?」と、流が言う。





「うん、そろそろ帰ろっか。
夕飯作らなきゃだし」


「今日なに?」


「今日は...秘密」


「ハハッ、じゃあ出来上がり楽しみにしとく」




学生らしく、いや恋人らしく?


制服姿で青春をより感じられるように、手を繋ぎながら屋上から出ようとした時




ーーーバンッ!!!!と勢いよく開いたドア。



急に開いたドアを顔面すれすれで避けた。



あっ、せっかく繋いだ手が離れちゃった。



それにしても一体何事?