なんで否定しないのよ...


反応に困るじゃんか。



まあでも、本当の事だから私も否定してあげないけど。






「っと。
そろそろ授業始まるから、私教室戻るね。
圭は授業またサボるの?」



「ああ、昨日の夜から今日の朝までずっとバイク走らせてたからな。
さすがに睡眠取らねーとやばい」



「ふーん...そっか。
じゃあね」




流の話題を出せばなんとか喋れる程度の関係には戻った。


許すとか許さないとか関係なしに
圭は流の友達だから、これからも関わる事になるだろうし。



まあそこらへんは仕方ないよねって
結構大人だよね私って。




「おい、紬」



錆びた屋上のドアノブに手をかけると、名前を呼ばれて後ろを振り返る。





「流はマジでいい奴だから、お前別れたり裏切ったりしたら許さねーからな」




私のこと裏切った圭に言われても
色々と説得力ないけど。




「当たり前じゃん!
流のこと大好きだもん、離れるつもりなんか最初からないもん」





こんな男くさい友情を見せつけられたら
笑顔で答えるしかないじゃん...ねっ?