空になったココアの缶をゴミ箱に向かって投げたら
ギリギリゴミ箱の中に入って嬉しさのあまりガッツポーズ。
山崎君から借りたコートをちゃんと着て、ベンチから立ち上がる。
「謝ろう、流に」
「...はあ?」
「そりゃあ山崎君がしたことって、謝って許されるほど簡単な事じゃないけど」
「...」
「流は正直な人が好きだから。
正直に気持ち伝えて、謝りなよ、ね?」
「だけど...」
「大丈夫大丈夫!!
私もついて行ってあげるから!!
山崎君は最低なことしたんだよ?
謝られないと、流だって気が済まないでしょ」
「...」
「逃げてたらどこまでも追いかけてくるよ。
だったら自分から向き合わなきゃ、終わるもんも終わらない」
「...」
「山崎君だって分かってるはずだよ、そんなことくらい」
本日2回目の黙りをする山崎君。
刺した相手に謝りに行くって、変だし、とっても怖いと思う。
でも私思うんだ...
反省できてる時点で、山崎君は普通の人だって。
...別に山崎君のこと庇うつもりはないけど
傷を負った流にちゃんと謝ってほしいから。
...私はいつだって、流の味方だから。


